車の買い方

2025.12.17

フロンクスとWR-V装備違いを比較!コスパで選ぶ正解はどっち?

フロンクスとWR-V装備違いを比較!コスパで選ぶ正解はどっち?

フロンクスとWR-V装備違いを比較!コスパで選ぶ正解はどっち?

「予算200万円台で、かっこいいSUVに乗りたい」

そう考えたとき、今もっとも熱い視線が注がれているのが、スズキの「フロンクス」とホンダの「WR-V」ではないでしょうか。どちらもインドで生産され、日本に輸入されているグローバルモデル。サイズ感も近く、街中で見かける機会も増えてきました。

しかし、カタログや価格表を見比べても、「結局、乗り出し価格はいくら違うの?」「私の使い方には、どっちが合っているの?」と、判断に迷われるお客様は少なくありません。

特にWR-Vの「200万円ちょっとから買える」というインパクトある価格設定は魅力的ですが、そこにはカタログを一見しただけでは分からない「装備の構成差」があります。一方で、フロンクスは少し価格が高いように見えますが、中身を知れば「むしろ割安」とも言える充実した装備が含まれています。

この記事では、新車から中古車まであらゆるメーカーの車を取り扱うタカハシ自動車が、プロの視点でこの2台を徹底解剖します。カタログスペックの比較だけでは見えてこない、実際の使い勝手や、乗り出し価格のリアルな差、そして2026年以降のカーライフを見据えた「賢い選び方」を、あなたと一緒に紐解いていきましょう。

まずは全体像から。フロンクスとWR-V、装備コンセプトの決定的な違い

詳細な比較に入る前に、まず押さえておきたいのが、この2台の「作り手の考え方の違い」です。どちらが良い・悪いではなく、そもそも目指しているゴールが全く異なる車なのです。

【フロンクス】オプションいらずの「全部入り」という提案

フロンクスのカタログを開いて驚くのは、グレード選びのシンプルさです。基本的に「モノグレード(1種類)」に近い展開で、メーカーオプションなどで迷う余地がほとんどありません。

これはスズキからの「この車に必要なものは、最初から全て付けておきました」というメッセージでもあります。

カーナビゲーション、高速道路での運転支援システム、冬場に嬉しいシートヒーター、そして駐車をサポートする全方位モニター。これらが「標準装備」として最初から車両本体価格に含まれています。まるで、リボンがかけられたギフトボックスのように、鍵を受け取ったその瞬間から、すべての快適機能が使える状態になっているのです。

【WR-V】必要なものだけ足していく「カスタム」の発想

対するWR-Vのコンセプトは、「自由なカスタムベース」です。

WR-Vのカタログ価格が驚くほど安く設定されているのは、徹底的に装備を削ぎ落とし、「走る・曲がる・止まる」という車の基本性能と、「広い荷室」というSUVの根幹部分にコストを集中させているからです。

そのため、カーナビも付いていなければ、フロアマットもありません。グレードによってはシートヒーターも省略されています。「ナビはスマホで十分だから要らない」「高級な装備よりも、とにかく安く乗りたい」といった具合に、ユーザー自身が必要なものだけをトッピングしていくスタイルです。

フロンクス対WR-V「装備の違い」5番勝負。見積もり前の重要チェック

ここからは、実際に購入を検討する際に必ずチェックしていただきたい「5つの決定的な違い」について解説します。これらは単なるスペックの差ではなく、納車された後の「毎日の快適さ」に直結するポイントばかりです。

1. カーナビ・コネクテッド機能(標準装備 vs ディーラーオプション)

車を買うとき、当たり前のように付いていると思いがちな「カーナビ」ですが、ここに大きな落とし穴があります。

フロンクスには、9インチのスマートフォン連携メモリーナビゲーションが標準装備されています。画面が大きいだけでなく、Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応しており、スマホを繋げばGoogleマップや音楽アプリをそのまま車載画面で操作できます。さらに、車の周囲を真上から見たような映像で確認できる「全方位モニター」もセットです。

一方、WR-Vは基本的に「オーディオレス」仕様です。新車が納車された時点では、ナビが入るべき場所に黒いプラスチックのカバーが付いているだけ。つまり、何も映りませんし、音楽も聴けません。

WR-Vでフロンクスと同等の環境を整えようとすると、ディーラーオプションの「Honda CONNECTナビ(9インチ)」を購入する必要があります。これだけで本体価格は約20万円。さらに、それを取り付けるためのアタッチメントやパネルキット、テレビを見るためのアンテナなどを追加していくと、部品代だけで約22万円前後の出費となります。

2. 運転支援システム(電動パーキングブレーキの有無)

2026年の車選びにおいて、もっとも妥協してはいけないポイントがここかもしれません。「パーキングブレーキ」の仕様です。

フロンクスには「電動パーキングブレーキ」が採用されています。指先でスイッチを引くだけでパーキングブレーキがかかり、アクセルを踏めば自動で解除されます。さらに重要なのが「オートブレーキホールド」機能です。これをONにしておけば、赤信号で停車した際、ブレーキペダルから足を離しても停止状態が維持されます。

対してWR-Vは、昔ながらの「手動レバー式サイドブレーキ」です。信号待ちの間はずっとブレーキペダルを踏み続けていなければなりませんし、発進のたびにレバー操作が必要です。

この差が大きく影響するのが、高速道路での渋滞時です。
両車ともに「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」という、前の車に付いていく機能を備えていますが、その「対応範囲」と「快適さ」には明確な違いがあります。

フロンクスのACCは「全車速追従機能付き・停止保持機能あり」です。渋滞で前の車が止まれば、自分も自動で止まり、そのまま停止し続けます。
しかし、電動パーキングブレーキを持たないWR-VのACCは、時速25km以下になると「ピー」という音とともに機能が解除されてしまう仕様です。つまり、渋滞でノロノロ運転になった瞬間、自分でブレーキを踏まなければなりません。

3. 冬の快適性と悪路走破性(シートヒーター・4WD)

冬の寒い朝、車に乗り込んだ瞬間の「ヒヤッ」とする感覚。あれを和らげてくれるのがシートヒーターです。

フロンクスは、もっともベーシックな状態でも運転席・助手席のシートヒーターが標準装備されています。さらに、SUVとして重要な「4WD(四輪駆動)」の設定もしっかり用意されています。フロンクスの4WDは簡易的なものではなく、「スノーモード」や「グリップコントロール」といった制御機能を持っており、雪道や泥道での走行をサポートしてくれます。

一方、WR-Vの場合は、最上級グレードの「Z+」にシートヒーターが設定されています。
WR-Vはグレードごとに装備内容が明確に分かれているのが特徴ですので、シートヒーターが必要な方は、ぜひ「Z+」グレードを候補に入れてみてください。また、駆動方式は全グレードともFF(前輪駆動)の設定となっています。

もちろん、スタッドレスタイヤを履けばWR-Vでも雪道を走ることは可能です。「4WDやシートヒーターが必須かどうか」は、お住まいの地域や、冬にどれくらいアウトドアに出かけるかによって変わってきます。

4. 内装の質感と快適装備(ワイヤレス充電・ソフトパッド)

ドアを開けて運転席に座った瞬間の「高見え」度合いも比較してみましょう。

フロンクスの内装は、ボルドーとブラックを基調とした大人っぽい配色でまとめられています。ダッシュボードやドアのアームレストなど、手が触れる部分には「ソフトパッド」と呼ばれる柔らかい合皮素材がふんだんに使われており、クラスを超えた高級感があります。さらに、置くだけでスマホが充電できる「ワイヤレス充電器」も標準装備です。

WR-Vの内装は、良く言えばシンプルで道具感的、悪く言えばコストカットの跡が見え隠れします。ダッシュボードやドアの内張りは硬いプラスチック素材が中心で、叩くと「コンコン」という音がします。ラゲッジルームの側面なども樹脂パーツがむき出しの部分が多く、荷物をガンガン積むには気兼ねなくて良いのですが、所有する満足感という点ではフロンクスが一歩リードしています。

5. 後席の居住性とラゲッジ(クーペスタイル vs 正統派SUV)

ここまでフロンクスの優勢が続いてきましたが、WR-Vが圧倒的に勝利するポイントがあります。それが「広さ」です。

フロンクスは屋根が後ろに向かってなだらかに下がる「クーペスタイル」を採用しているため、後席の頭上空間はややタイトです。大柄な男性が座ると、髪の毛が天井に触れそうになるかもしれません。

対してWR-Vは、屋根が後ろまで水平に伸びる「正統派SUV」の形をしています。そのため、後席の広さはクラス最大級。足元は驚くほど広く、頭上にも余裕があります。チャイルドシートを装着しても圧迫感がなく、お子様の世話もしやすいでしょう。

荷室(ラゲッジルーム)に関しても、WR-Vは458リットルという大容量を誇ります。これはひとクラス上のSUVに匹敵するサイズで、キャンプ道具やベビーカー、コストコでの大量の買い物なども余裕で飲み込みます。

「装備の豪華さよりも、とにかく広さが正義」というファミリー層にとって、WR-Vのこのパッケージングは最強の武器となります。

結局いくらになる?乗り出し価格と「本当のコスパ」を検証

さて、ここからがお金の話です。「WR-Vは安い」というイメージが定着していますが、先ほど挙げた「装備の差」を埋めるようにオプションを追加していくと、最終的な支払総額はどうなるのでしょうか。

WR-Vをフロンクスと同じ装備仕様にしてみたら?

公平に比較するために、WR-Vのエントリーグレード「X」に、フロンクスと同等の快適装備を追加した場合の試算を行ってみました。
算出の前提として、ホンダ純正アクセサリー(Honda Access)のカタログ価格を使用し、一般的な取付工賃を加算した「リアルな見積もり」を作成します。

項目 WR-V (Xグレード) フロンクス (2WD)
車両本体価格 約209万円 約254万円
ナビ・オーディオ 約21.5万円
※9インチ純正ナビ
0円
※標準装備
ETC 2.0 約3.4万円 約3万円
フロアマット 約2.7万円 約2万円
取付工賃(目安) 約4〜5万円 約1万円
実質車両価格 約240万円 約260万円

※取付工賃は一般的な相場で試算しており、実際の金額は販売会社により異なります。

カタログ上では約45万円もあった価格差が、乗り出しに必要な装備を揃えると、約18万〜20万円差まで縮まることが分かります。

この「差額18万円」をどう捉えるかが、選び方の最大のポイントです。「あと18万円出せば、電動パーキングブレーキ、最新のACC、シートヒーター、上質な内装が付いてくる」と考えるか、「いや、18万円あれば家族で豪華な旅行に行ける」と考えるか。これが、本当の意味でのコスパ判断となります。

リセールバリューまで含めた「お得度」の考え方

車を「資産」として見る視点も忘れてはいけません。3年後、5年後に車を手放す際、どちらが高く売れるでしょうか。

一般的に、カーナビなどの高額装備が純正で装着されている車は、中古車市場でも評価が高くなる傾向があります。その点ではフロンクスは有利です。
一方で、WR-Vのような「ホンダのSUV」は、国内だけでなく海外(特に新興国)での人気も非常に高く、輸出需要によって相場が下がりにくいという強みを持っています。

あなたはどっち派?ライフスタイル別・失敗しない選び方

ここまで詳細に比較してきましたが、まだ迷っている方もいらっしゃるでしょう。最後に、ライフスタイルや重視するポイント別に、どちらを選ぶべきかのチェックリストをご用意しました。

フロンクスがおすすめな人の特徴

  • 毎日の運転を楽にしたい(電動パーキングブレーキ・ACC)
  • 雪道を走る機会がある(4WD設定あり)
  • 「あれがない、これがない」と後悔したくない(フル装備)
  • 走りを楽しみたい(6ATのダイレクト感)

WR-Vがおすすめな人の特徴

  • とにかく荷物をたくさん積みたい(クラス最大級の荷室)
  • 後席に人を乗せることが多い(広々とした足元)
  • 初期費用をとにかく抑えたい(ナビはスマホで代用など)
  • 「SUVらしい」見た目が好き(ボクシーなデザイン)

迷ったら、まずはプロに相談。メーカーをまたいで公平に比較

ここまで記事を読んでいただき、ありがとうございます。それぞれの車の特徴や、お金の面のリアルな事情はお分かりいただけたかと思います。

しかし、いざ購入となると「本当に自分に合っているのはどっちだろう?」「ローンの支払い計画も含めて相談したい」と、新たな悩みが出てくるものです。

通常であれば、フロンクスを見積もるためにスズキのお店に行き、その後にホンダのお店に移動してWR-Vの話を聞く必要があります。それぞれの営業マンは当然、自社の車の良いところをアピールしますから、公平な目線で比べるのは意外と難しいものです。

そこで、タカハシ自動車の出番です。

タカハシ自動車は、全メーカーの新車・中古車を取り扱っています。
つまり、フロンクスとWR-V、両方の見積もりをその場で作成し、横並びで比較することが可能です。

「WR-Vにナビを付けた総額」と「フロンクスの総額」を、同じ金利、同じ条件でシミュレーションする。そうすることで、カタログ価格では見えなかった「本当のコストパフォーマンス」がはっきりと見えてきます。

「まだどっちにするか決めきれない」「まずは見積もりだけで、維持費の違いを知りたい」
そんな段階でも構いません。特定のメーカーに縛られない私たちだからこそできるアドバイスで、あなたの2026年のカーライフを最高にする一台を一緒に探します。

ぜひ今週末は、タカハシ自動車へご相談にいらしてください。スタッフ一同、心よりお待ちしております。

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